陣場・庄司原古墳群は、赤城山南西麓の法華沢川に面した台地上に分布しています。土地改良事業に伴い、1号墳は現地保存、2・4号墳は移築され、現在横室古墳公園となっています。【アクセス】JR八木原駅から徒歩・自転車5.0km、駐車場有、見学自由(石室内立入不可) ★地図★
古墳名 墳形 規模 所在地 立地 出土品、備考 引用
上庄司原2号古墳(富士見村9号古墳) 円墳 径約20m 横室 台地 横穴式石室、直刀・小刀、須恵器の子持ちはそう・平瓶・長頸瓶・高坏・土師器の高坏・ガラス小玉・耳環・馬具(轡・鉸具)・鉄鏃、土師器の小型甕、須恵器の甕 現地案内板

1号古墳の隣にあった2号墳の石室を移築したもの。榛名山二ツ岳噴出(6世紀)の角閃石安山岩の転石を用いた削り石積み両袖型横穴式石室

早い時期に崩壊したため未盗掘の状態だった。出土した須恵器の子持ちはそうは大変珍しいもの。

玄室遺物出土状態(現地案内板より)
(現地案内板より) 上庄司原2号古墳上庄司原1号古墳の西側に隣接していた古墳の石室を移築して調査時点の出土状態に復元したものです。 墳丘の形状は円墳で、直径約20m、南側の一部分を除いて周堀が巡っていました。 石室は、榛名山二ツ岳噴出(6世紀)の角閃石安山岩の転石を用いた削り石積み両袖型横穴式石室です。玄室は間仕切りによって奥室と前室に区切られ、奥室の床面のほうが一段高く造作されていました。 石室は構築後間もなく左壁から崩壊したと思われ、遺物がほとんど盗掘されずに残っていました。 遺物は、奥室から直刀・小刀が、前室から須恵器の子持ちはそう・平瓶・長頸瓶・高坏・土師器の高坏・ガラス小玉・耳環・馬具(轡・鉸具)・鉄鏃が出土しました。また、羨道部から土師器の小型甕、石室の前から須恵器の甕が出土しています。 須恵器の子持ちはそうは、東日本では出土例が数少なく、大変珍しく貴重な遺物です。また、中小の古墳では、遺物が盗掘されずに残っていることも少ないため、埋葬当時の副葬品の内容がわかる貴重な古墳です。 平成4年3月 富士見村教育委員会
(撮影 2003/12)